株式会社センシンロボティクスは、株式会社フジタと共同で、建設現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するため、国道道路の改良工事において、自律飛行型ドローン『Skydio Dock』および設備管理アプリケーション『ゲンコネ』を活用した施工管理の実証実験を実施しました。
本プロジェクトでは、無人による現場巡視や進捗・是正管理、360度画像を用いた現場情報の可視化を通じて、建設現場における業務の効率化と省力化の有効性を確認しました。
背景
センシンロボティクスとフジタはこれまでも、リアルタイム映像共有による遠隔臨場や、非GNSS環境下での自律飛行および、BIM/CIMと連動した工事進捗の情報収集の自動化など、建設現場の課題解決に取り組んできました。昨今、ドローンの活用により現場から大量の映像・画像データを取得することが可能になった一方で、撮影記録の整理・検索が煩雑化し、施工管理の現場では情報の活用が課題となっていました。こうした課題に対し、本プロジェクトでは、施工管理アプリケーション『ゲンコネ』を活用し、効率的な情報整理と共有を実現する仕組みを検証しました。
実証概要
今回の実証では、自動離発着・自動充電に対応したSkydio製ドローン専用基地『Skydio Dock』を活用し、事前に設定されたルートに従って、自律飛行による定期的な現場巡視を実施しました。撮影された360度パノラマ画像は、設備管理アプリケーション『ゲンコネ』と連携し、巡視記録の管理や、現場で発生した不具合・是正指示を『ゲンコネ』上で行う施工管理の実証を約1カ月間行いました。
成果
『Skydio Dock』による巡視業務の自動化により、現場への往訪回数を約50%削減し、巡視業務の効率化に大きく貢献しました。取得したパノラマ画像を『ゲンコネ』と連携することで、映像情報を活用した定点比較による進捗管理や盛土工事に関する是正指示など、デジタルを活用した施工管理の有効性を確認しました。加えて、図面と撮影画像を紐づけることで、現場の見える化と情報共有が容易となり、意思決定が迅速になりました。
『ゲンコネ』を活用した巡視記録の管理
定点比較による施工進捗管理
今後
今後も様々なデバイスとアプリケーションの融合により、建設現場の省力化、品質向上、安全性向上に取り組んでまいります。
関連ページ
全自動現場巡視ドローン紹介動画(株式会社フジタHPより)
※ページ下部に紹介動画が表示されます。