企業・自治体向け業務用ドローンソリューションを提供する株式会社ブイキューブロボティクス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:出村太晋、以下ブイキューブロボティクス)は、2017年2月20日(月)、三重県と共同で「ドローン映像伝送技術の多面的活用に係る実証実験」を実施いたしました。

ドローン映像伝送技術の多面的活用に係る実証実験の目的

ブイキューブロボティクスは、三重県とドローンを活用した地域活性化に関する包括協定を締結しています。今回の実証実験は、同協定に基づいて、ブイキューブロボティクスのリアルタイム映像コミュニケーション技術を用いて、ドローンで撮影した映像を複数の遠隔地にある拠点においてリアルタイムに共有し、さらに拠点間で意見交換を実施することで、災害対策や施設管理、観光情報発信など行政活動における、ドローン活用の有用性を検証するため、実施されました。

ドローン映像伝送技術の多面的活用に係る実証実験の内容

実証実験は、南海トラフ地震や台風による大雨などの大規模自然災害による被害が想定される紀北町で実施されました。紀北町内3ヵ所でドローンによる撮影を行い、その映像を関係する行政機関の4庁舎に、ブイキューブロボティクスのソリューションを利用してリアルタイムで伝送・共有し、発着場所と行政庁舎の計5ヵ所を中継した会議が行われました。現場の様子をリアルタイムに確認しながら、紀北町側と三重県側の行政機関同士が意見交換を実施し、災害発生時などに、関係者が即時に連携しながら、意思決定ができることが確認されました。

【実証実験の主な実施場所と検証項目】

  1. キャンプinn海山付近(紀北町便ノ山)にて、道路法面調査、銚子川堆積土砂調査、観光PR用映像空撮
  2. 種まき権兵衛の里(紀北町便ノ山)にて、観光PR用映像空撮
  3. 紀北町立体育館 (紀北町相賀)にて、ドローン飛行・撮影技術デモ

<三重県庁と紀北町撮影現場をつないで状況把握・情報共有の有効性を確認する様子>

ドローン映像伝送技術の多面的活用に係る実証実験の内容

三重県 鈴木英敬知事からのコメント

防災については、複数の関係者が同時にリアルタイムの情報を共有し、迅速に対策を立てるところに焦点をあてて取り組んでいきたいと考えていましたが、このシステムを活用することで、災害発生時に即座に山の斜面が崩れていないか、川底に土砂が堆積していないかなど確認し、すぐに指示を出すことが可能となっていました。距離が離れた市や町の関係者と同時に情報を共有して次の対策を立てることが重要であるということで、これまでもやってきましたが、その対策を考えるに資する大変いいシステムであると思っています。今後ドローンを扱う人材の育成にも力をいれて、来年度4月以降に本格導入をしたいと考えております。

ブイキューブロボティクス 代表取締役社長 出村太晋からのコメント

今回は、南海トラフ地震などの大規模災害が発生した際に大きな被害が予測される「紀北町」での災害を個別に想定し、当社のドローンソリューション活用が、災害時の迅速な状況把握と即時意思決定に有効な対応策であることを確認することができました。今回の取り組みから得た知見を災害対策のみならず、農林水産、保守点検、観光、パイロット育成といった行政課題解決や地域活性化に活かし、最大限支援させていただきたいと考えています。そして「ドローン先進県」の支援者として、同様の課題を抱える全国の自治体への積極的な発信を行い、先導役となり得る取り組みを支援してまいります。

災害時に被災地域の状況を即時把握し、迅速に被災者に情報伝達することは、減災・二次被害の最小化に非常に重要だと考えております。これを実現するため、ブイキューブロボティクスは最新のドローンテクノロジーを最大限に活用し、最適なソリューションを提供してまいります。

ブイキューブロボティクスについて

2015年10月に設立され、ロボティクス領域において映像コミュニケーション技術とドローンコンピューティング技術を組み合わせたソリューション事業を展開しています。 専門的な操作技術を持たない人が誰でも簡単かつ安全にドローンをコントロールし、遠隔地・多拠点からリアルタイムにモニタリング・コミュニケーションを行い、即時に必要な意思決定ができる環境を実現させていきます。コミュニケーションの可能性をさらに拡げ、多くの日常業務をドローンに代替させていき、社会の中で当たり前のようにドローンが活用されている世界を創っていきます。