センシンロボティクスは、2022年4月よりこれまでのロボティクス事業に加えて、データの利活用により踏み込んだプロダクト提供へと事業内容を拡大しています。
6月に新たに取締役COOに就任した上野が、新たな事業戦略について語ります。

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ロボティクスカンパニーからの進化

ーセンシンロボティクスといえば、ロボティクスカンパニーのイメージが強かったことも事実です。一方で、スマートフォンのみで完結する設備管理アプリ「Property Hub」がリリースされ、電子チェックシートアプリ「ショルイラ」もトライアルが立ち上がっていますよね。これはなぜでしょうか。

上野:「現場業務全体のDXをソフトウェアの力で実現したい」という想いは一貫しているんですよね。一方で、ドローンやロボティクスの観点から様々なお客様との取り組みを進めてきた中で、現場に残る非効率な作業がまだまだ多くあることに気づきましたし、手段にこだわらずにより多くの方の業務を楽にしたい、という想いが強くなりました。

ドローンはデータ取得をおこなうツールの一つで、うまく活用することで安全を確保したり正確に再現性高くかつ効率的に現場からデータを収集することができます。一方で、例えば点検業務をとってもドローンが最適なデバイスかどうかは現場の状況などによって異なりますので、スマホ、360°カメラ、ウェアラブルデバイスなど様々なデバイスの組み合わせが最適になります。
重要なのは、どんなデバイスでデータを取得したとしてもデータがしっかりと一元管理されていること、それにより効果的な「分析」につながること現場からマネジメントまでがそれぞれの観点でデータを「活用」できることだと考えています。

DXについて

お客様がドローンというデバイスに興味を持たれたきっかけで業務効率化に関する取り組みが始まることが多いです。実際お客様の現場に伺ったり業務内容をヒアリングすると、現場でのデータ取得の前後にもアナログな作業が多く存在しています。

例えば検査業務の場合、前工程としては検査の計画作成や指図があったり、後工程として取得したデータの整理から報告書作成や、修繕部門への連携などもあります。特にドローンなどを活用すると取得されるデータ量も人手とは比較にならないレベルで増大しますので、このデータを有効活用するためには分析から利活用までの自動化ソフトウェアによるサポートが欠かせません。さらには蓄積されるデータが修繕計画の最適化や設備のライフサイクルコストの削減に活用されることで、単純な業務効率化を超える価値が生み出されます。こういった取り組みを進めることで、現場を楽にすることと古くなった設備の価値を維持し高めることの両方に貢献したいと考えています。

 

2年ぶりのオフラインキックオフミーティング

事業の拡大に伴い体制の変更も行われ、2022年4月には2年ぶりに全員リアルで顔合わせをしてキックオフミーティングを行いました。
※感染防止対策を講じながら実施しました。

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上野:センシンロボティクスは、取り組むべき社会課題の解像度も向上し、これから急激に成長する段階を迎えています。ここからは更にスピード感とアウトプットの質にこだわってビジネスを進捗させたいと考えています。そうした大きな成長を遂げていく中で、全員が同じ目線で、同じ熱量でビジネスに向き合う必要がありました。
そうなると、オンラインではなくどうしても全員と向き合って想いを共有したいと思ったんです。

また、各プロダクトチームやインダストリーチームがそれぞれのテーマを掲げて主体性を持ってビジネスを進めてほしいという想いもありました。自分たちが引っ張っていく立場だと自覚し、それぞれの想いを語る場にしたかったんです。

キックオフ

-実際に社員全員と顔を合わせてみていかがでしたか?

上野:この2年ほど急激に人が増えていますが、全員と同じ時間、同じ場所で直接顔を合わせる機会がなかったので、率直にこんなに人がいるんだと実感し、驚きました。これだけの人が集まっていることが嬉しかったです。多くのリーダーにもチームのビジネスプランを発表してもらいましたが、みんなの熱い想いが全社に伝わった手応えも強く嬉しかったですね。

懇親会では、急速に人が増えているけれど、新しい人も受け入れる側もとても活発でいい雰囲気ができていたように思います。センシンロボティクスに入る前の経験は多種多様ですが、多様性を楽しんでいる様子が伝わってきました。

今年度の体制については様々な観点から考慮し、かなり侃々諤々議論し作成しました。大事にしたいと思いこだわったのは、経営陣とダイレクトにつながってスピード感を持って仕事を進めて欲しいと思い、階層を浅くすることにこだわりました。
非常に早い流れでビジネスが進んでいる現状では、組織は作った時から陳腐化をはじめますが、全員が働きがいがありチームで大きな成果を出せる組織を目指して常に変革し続けます。

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センシンロボティクスのこれから

ー最後に、今後の目指す方向性について教えてください。

上野:我々はミッションに「ロボティクスの力で、社会の「当たり前」を進化させていく。」と掲げています。このミッションを達成するためには、お客様や世の中に対して変化を促すし、同時に我々自身も変化し続けることが必要です。
ロボティクス技術によるデータ取得から、データの利活用まで一貫してカバーするサービスを提供していくことで、さらに大きな変化を社会に起こすことを目指します。

例えばソーラーパネル点検でいうと、すでに東京ドーム約1300個分(延べ 61.5 km2)*の点検にSOLAR Checkが利用された実績があります。
*2022年6月時点

こういった実績を様々な施設や環境で積み上げていくことで我々のサービスを磨き込み、より多くの方を楽にすること、安心安全な社会を作ることに貢献していきたいと考えています。繰り返しますが、我々は「スピード感」を大事にしており、差し迫った社会課題を最短最速で解決することと、それに伴う事業拡大を実現していきます。