送電分野は、設備の高経年化や人材の不足等により、将来的に十分な保守点検を行うことが難しくなると懸念されています。このため、ドローンなどの技術活用により、保守点検等の高度化・効率化が期待されています。

センシンロボティクスはドローンの自動航行による送電線点検ソリューションを提供しています。

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送電線点検は、作業員が送電鉄塔に昇り、目視で異常箇所の有無を確認しています。点検にあたっては、高所作業に関する十分な安全対策や必要に応じて点検箇所の送電を一時的に停止するといった、多くの労力と時間を要しています。

普段は被疑箇所に対し双眼鏡等を使用して目視で点検を行いますが、地形や樹木等の障害物により電線が見えない場合は、作業員が電線に乗り出して点検する必要があります。

本ソリューションでは、送電線から安全な離隔を保ちながらドローンが自動的に飛行を行い、一定の速度で移動して静止画や動画のデータ取得を行います。一径間(鉄塔間の距離:およそ200~300m)の送電線を1往復(20分)で2面撮影することで、送電線を効率的に検査することが可能です。

powerlineドローンが撮影した電線。より線の一本一本をはっきり確認できる。


今後はドローンで撮影したデータの自動解析による検査効率や精度の向上や、送電線設備のマスターデータと紐づけて履歴や経年変化を記録するといった事にも応用が期待されます。

また、落雷や災害により被害を受けた送配電設備の迅速な復旧にもご活用いただけます。
例えば台風後には、倒木と接近して損傷した可能性があった送電線を、ドローンで点検を行った事例もあります。


点検業務にかける工数を下げることにより、有事の際に確認を行う「事後点検」だけでなく、「定期点検」も可能になります。
SENSYN FLIGHT COREで取得した撮影画像はセキュアなクラウド上で管理され、離れた拠点からでもいつでも参照可能です。データの一元管理により、過去の点検結果との比較も可能です。
データが蓄積されれば、予兆分析や予防保全に繋げることも可能です。


センシンロボティクスは、設備点検、災害対策、警備・監視を中心とする様々な領域において、実際の業務に適用する際の「ドローンの操縦や撮影された映像の確認作業を行うためのオペレータ(人力)の不足」や「その育成・確保にかかる工数」といった問題を解決する方法として、ドローン活用業務の完全自動化を推進してまいります。