センシンロボティクス(以下、会話内「センシン」)では、様々な業界で多様なスキルを磨き上げてきたスペシャリストたちが社会課題の解決を目標として日々の業務にあたっています。
第二回のゲストは、センシンのさまざまなアプリケーションでwebエンジニアリングから映像転送技術、機械学習まで幅広く担当をしている山崎修平さんにお話を伺いました。
不動産webサービス〜医療サービスwebサイトを経てセンシンロボティクスへ
菅井:本日は私がインタビューを担当します、山崎さんよろしくお願いします!
山崎:よろしくお願いします!
菅井:今までのキャリアを教えていただけますか?
山崎:はい。大学では機械工学を勉強していました。当時ソフトウェアは専攻ではなかったのですが、不動産関連のweb会社のアルバイトをしていました。
大学卒業後もそのままその会社で社員として、webページのSEO対策やAngular JSを使った顧客管理システムの開発などを担当していました。
菅井:何年くらい担当していたんですか?
山崎:1年半ほど勤務していました。そこから医療関連のwebサービス会社に転職しました。
入社してすぐ健康相談に関するwebサービスの開発に携わってきました。他にも医療全般に関するサービスを実装する業務を担当していました。
その会社はRuby on Railsを使ってサイトを構築していたので、Rubyを使って開発業務に当たっていました。
菅井:ここは何年くらい仕事していたのですか?
山崎:3年くらいです。そのあとセンシンに入社したんです。
センシンではPilotやMonitar、SENSYN Drone Hubや壁面点検、色々なプロジェクトを担当しています。
※編集注:Pilot/Monitorとは、SENSYN COREに内蔵されるモジュールを指す。詳細はリンクから
菅井:わりとご一緒すること多いですよね(笑)。ちなみに1社目から2社目に転職しようと思ったきっかけはなんですか?
山崎:2社目への転職は自分のスキルアップにつながる環境を目指しての転職です。フロントエンドからサーバーサイドまでをまるっと触らせてもらえてとてもいい経験だったのですが、もう少し大規模な開発組織に行って自分のスキルの幅を広げていきたいなということで2社目を探したんです。
菅井:なるほど。大規模なチームなら経験豊富なテックリードもいて自身のスキルアップに必要な環境も揃っていそうですものね。
山崎:そうですね。2社目はいろいろなサービスを並行展開していて、それぞれが面白いことをやっていたのと、インフラ周りを手がけるチャンスがあったのが新しいスキルを身につけることにつながりました。
菅井:それで3年経過してそろそろ新天地を探そうかなと思ったわけですね?
山崎:そうですね。あと2年目に手掛けていた「かかりつけ薬局支援」っていうプロジェクトが形になってきた頃に、歩数計のアプリを開発するっていうことで配置換えがありまして。
菅井:だいぶ業務内容がガラッと変わりますね(笑)
山崎:そうですね(笑)。おっしゃる通り、業務内容が一気に変わったんです。あとは今までのプロジェクトに比べて楽しさというか・・・。
センシンロボティクスへの入社 webエンジニアリングから映像転送技術への挑戦
菅井:そこに楽しそうなことやってるセンシンロボティクスっていう会社の求人が現れたと。
山崎:はい。センシンって完全にwebだけに留まらない仕事内容じゃないですか。ブラウザ上だけじゃないところで人の役に立てる仕事に強く惹かれてセンシンでチャレンジしてみたいと思いました。
菅井:山崎さんが仕事をする上で重要視している「スキルアップが目指せる職場」「人のために技術を活かせる仕事内容」の二つがセンシンロボティクスにあるって気づいたというわけですね!(笑)
山崎さんの仕事に関する歴史と意志がだいぶわかってきた気がします。次は現在の業務について聞いていきたいと思います。
山崎:大まかに言うと「webエンジニア」の括りに入ると思うのですが、それ以外にもSENSYN Drone Hubで定点カメラを利用するために接続確立を開発したり、組み込みエンジニアリングに近いこともしていますね。
菅井:デバイス制御のプログラムも書いたりする、ってことですか?
山崎:そうですね、ラズパイ(Raspberry Pi)で動かしてました。
菅井:エッジ側という意味だと、まさにさっきお話しされてた「webだけに留まらない開発」そのものですね!
そう言う意味では転職したらこう仕事したいっていう希望は叶えられていますか?
山崎:はい、機械学習を実際のサービスに組み込むまで体験できる会社ってなかなかないと思うんですけど、そういう機会にも恵まれてますね。前職でも機械学習に関しては実装まで話が進まずということがあったので、実際の挙動を目の前で体感することができたのは楽しかったですし、自分の学習にもなりました。
菅井:確かに、アプリケーションを作るセクションとA.I.を作るセクションが社内に両方あって連動してるってベンチャーだとあまり聞かないですよね。よほど大きな会社になればあるだろうとは思いますけども。改めて考えると特殊な、というかとてもいい環境ですね。
山崎:私が入った時はまだ100人いない頃だったので。社員数を考えると研究してそれを世の中に完成品として売り出すっていうところまで一気に推進できるのは特殊だと思います。
菅井:うちの会社、デザイナーもいますものね。デザインもA.I.もロボット運用の開発もできるソフトウェアカンパニーって、客観的に考えるとだいぶ面白い会社だと思いますよね。その中で山崎さんのポジションってだいぶおいしいというか(笑)。
山崎:たしかにその通りですね(笑)。各セクションの人たちと連携して製品を作っていくのは単純に刺激にもなりますし、その思考だったり技術だったりをおいしく学べちゃいますね(笑)。
菅井:そしてお客様先に訪問するのがうちのユニークさだと思うんですけれども、山崎さんもお客様先に訪問することは多いですか?
山崎:そうですね、先日は徳島県にいってきました。SENSYN Drone Hubの件で一週間、ヘルメット被って建築現場でトランシーバー片手に「いま離陸しましたー!」とかやりながら無人運用の可用性検証してましたね。
菅井:現場行くのは好きな方ですか?
山崎:現場が好きですね。実際にプロダクトが動くのを見れますし、お客様の反応も気になります。あとは現地で土地の美味しいものを食べれますからね!(笑)
新しい技術と学びに溢れるセンシンの現場
菅井:いいですね!ところで、現在は現場も臨場しつつ大活躍の山崎さんにとって、センシン入社後最初のプロジェクトはなんですか?
山崎:最初はPilot周りの管理画面を改修する作業だったのですが、本格的な開発業務と言えるのはMonitorです。
そこでリアルタイムの映像転送について開発を担当することになったのですが、映像に関連する開発自体が初だったんですよ。そこからSENSYN Drone Hubにリアルタイム映像転送が必要だよねって話になり、プロジェクトチームに入りました。
菅井:入社してすぐ新しい技術の習得と展開が始まってたんですね。
山崎:そうですね、すごいスピード感で横にどんどん展開していくというか。
菅井:次はどんなプロジェクトにアサインされるのか楽しみですね!次の質問なんですが、入社してから今までで大変だったことはありますか?
山崎:水路の推移予測をする環境構築を担当していたのですが、先方から共有していただいていたAPIを利用したら挙動が安定せず、困ったのは印象に残っていますね。
菅井:どういうAPIだったのですか?
山崎:先方が水位をセンサーで計測して、それをデータ取得していたんです。けどこれがエラーで計測をストップしてしまって、センシン側もデータ取得が止まるので連動してエラーが出てしまったり、通信会社さんの通信障害によるエラーでデータを取得できずまた連動してエラーが出る、ということがあったんです。
それで、何かしらの原因で予測が機能しなくなったときにダッシュボード上で通知する機能が欲しいねという話から急遽開発を追加することになったんです。
もともと工数計算になかった項目が増えたので、それをこなしつつなんとか納期に間に合わせたんですが、直近だとそれがハードでしたね。
菅井:センシンって技術者も客先折衝や打ち合わせが多い会社だと思うので、そこはやはりユニークというかセンシンならではのエピソードですね。そこから仕様の調整とかに入ってまた大変になりますよね。
山崎:そうですね。仕様の調整と、それが網羅的にできているのかを検討してお客様先に打診して、先ほどお話しした先方と契約している別の事業者さんと三社間で再度確認をして…という流れでした。
菅井:途中から打ち合わせ先が一件増えたようなものですよね。そこから仕様を再策定して納品まで無事終わったのは聞いていたのですが、こんな裏話があったんですね。たしかこの時別プロジェクトで僕と一緒だったような…?
山崎:ほんと納品終わって今だからこそ思い出話で語れますけど、この時は必死でした(笑)。
新しい技術に対し、常に挑戦的であり続ける
菅井:ではあと質問は二つなのですが、山崎さんが普段エンジニアとして心がけていることを教えてください!
山崎:新しい考え方や技術って、物によってはすごく難しいから敬遠してしまう…って日々が忙しくなればなるほど増えていくと思うんです。だから私は、新しい考え方や技術に触れる時、その楽しさを必ず見つけ出せるように前向きに学んでいこうと心がけています。
菅井:新しいことって山崎さんはどうやって探しているんですか?
山崎:日々何か作ってたり問題に遭遇するときに感じるのですが、webサービスって開発の表層じゃないですか。だから根本的な問題解決をしようとした時に、もっと深く掘り下げて知識を得る必要が出てくると思っています。
Stack overflowをコピペみたいな「本質がわからないまま対処だけする」のはよくないと思ってるんですよね。なので一層下の階層を見にいって仕組みを学んでみたり、別の手法を探すためライブラリを探してみたり、といったことを時間が許す限りやっています。
菅井:この前山崎さんに最近何やってるんですか?って聞いたら「最近はOS作ってみたいなって思ってる」って言ってましたよね。ああいうのもこの考えからだったりするんですか?
山崎:あーそれは…ちょっと理由が別にあります(笑)。最近ARグラス作ってみたいなって思ってたんですけど、そうなるとデバイスの表示領域に自由度が高いOSがあった方が良さそうだなと思って。
今のOSのGUIって縦×横の平面的なディスプレイに表示する前提で設計されてるじゃないですか。それがARグラスだと平面である必要はないなって思ってですね。そうなると自分の周囲360度がワークスペースになる表示をOSが表現できるといいなって思ったんです。
より広く人のためになるセンシンを目指して
菅井:まさしく「the 新しいこと」ですね!仮想空間上に平面のデスクトップじゃなくって、グラスかけたらもう世界がデスクトップってことですよね。それをVRじゃなくてARでってことですよね。…これインタビュー時間だけだと足らないくらい濃い話になりますね(笑)。
では最後に、山崎さんが思う「未来のセンシン」はどんな会社ですか?
山崎:これからよりもっと多くの人の困りごとを助けてあげられる、それがwebやスマートフォンだけに限られない領域でサービスとして提供される。それを作り出す集団であれば最高だなと思っています。
菅井:楽しみにしています!本日はありがとうございました!
山崎:こちらこそありがとうございました!